ダイナシダー

特急列車の列車名決定についてJR西日本
JR西のネーミングセンスをとことん疑いたい。
あと、北陸新幹線の特急料金が会社境界で跳ね上がるってどういう事?博多や東京と違って完全に一体運行でしょ?


という前置きはさておいて、都営浅草線系統の11/8ダイヤ改正が発表されています。


都営浅草線のダイヤを改正します。東京都交通局
11月8日【土】 京成線ダイヤ改正京成電鉄/PDF)
11月8日(土)に、北総線のダイヤ修正を実施します北総鉄道/PDF)
11月8日(土)【京急線ダイヤ改正】 羽田空港へますます便利になります!京急電鉄/PDF)


話がいきなり脱線しますが、もう少し資料の見栄え何とかなりませんかねえ(特に京急)。
広告宣伝がここまで大雑把な業界って、いまどき鉄道だけだと思います。
そもそも電車は直通なんだから、発表も合同でやればいいのに。特に今回、直通系統が中心の改正なのですから。


ダイヤパターンが大きく変わるのが交通局、波及効果で利便性を上げる京成が主軸でしょうか。
北総は修正程度。京急も資料はカラフルですけど影響は限定的です。


各社に共通するトピックスは、何といっても昼間のエアポート快特倍増。
現行の40分間隔は「たまたまその時に駅にいた」人しか乗りようがなく、使いづらい事この上ありませんでした。
基本サイクルの20分間隔化するか、全部各停に戻すか。停車駅の半端さを鑑みると後者の方がよかった気もしますが、都は攻めに打って出ました。


これに呼応して、京成は増発分を押上線内通過運転。青砥での本線特急との完全接続を実現させました。
現ダイヤでは特に上り特急と押上線の接続が悪かっただけに、これは大きい。八幡以東から浅草線への所要時分は大きく縮まります。
船橋から新橋まで35分。JRなら最速30分未満ですが、市川待避や東京での時間調整、船橋での乗換時分を加味すれば逸走抑止に効果はあるでしょう。
現有設備で可能な最速パターンがようやく構築されました。


一方の京急は、増発分は線内快特扱い。品川〜羽田快特10分ヘッドのうち、4本に1本だけエア快という中途半端さが継続します。
この結果、都心から羽田方向へは蒲田を通過するエア快と蒲田に停車するエア快(泉岳寺から快特)が混在。
羽田から都心へは東銀座や浅草橋に止まる快特と通過する快特(品川からエア快)が混在します。ややこしいわ!
20分サイクルが基本の京急でエア快を40分毎にする設備的な理由は、素人目には見当たりません。
やっぱり京急大田区の意地の張り合いなのでしょうか。いい加減にしてもらいたいものです。


まあ、京成側もユーカリが丘やうすいに止まらないエア快と止まるエア快、通らないエア快(笑)があるし、高砂での種別化けも多いし…。
本当にこの系統、いちげんさん殺しです。


京急のリリースは徹頭徹尾羽田の事ばかりですが、京成も主眼は成田輸送の改善。
成田空港着の初電は1時間08分早く、終電は1時間13分(ライナー含む)も遅くなります。空港駅員の悲鳴が聞こえそうです(苦笑)。
朝の増発3本のうち、初便は成田駅に直接アクセスできる人限定(ホテル宿泊客が狙いか?)。
2本目はJR津田沼〜成田〜佐原間から乗り継ぎ可能(JR成田空港駅の初電到着はこの電車の40分後)。
3本目は京成津田沼始発の現行初電(芝山千代田行)と接続します。
残念ながら都内からの初電繰上げにはなりませんでした。アクセス特急の多客臨、ここが定期化のタイミングだったと思うのですが…。
八千代〜公津付近に居住する、空港勤務者のための列車、という見方もできるのかもしれません。


一方の下り終電、空港に着いた頃には上り電車の運転はとっくに終わっています。
これまでは寝過ごしても成田まででしたが、来月から目が覚めたらそこは空港…いやはや恐ろしいです。タクシー代幾らだろう。
この終電はイブニングライナーで、今までの最終ライナー(成田止まり)より1時間遅く設定されています。
沿線住民にとっては一見朗報…ですが、よく見るとピーク時のイブニングライナーが削減されています。
18時台にスカイライナーが新設されているので、この立て替え分も含めライナーの総数は変わっていないわけです。うわケチくせえ…。
確かにイブニングライナー、発車直前でも席が取れるほど空いています。小田急ホームウェイなら30分前には満席なのですが。
運転間隔を広げてでも終電延長の方がメリットが大きいと判断したのでしょうが、ライナー以外全く使えない上野線の夜間ダイヤの惨状を見ると…。
都内へ出た帰りにライナーはよく使うし、一方で22時発に間に合わなかった経験も何度もある。評価の難しい所です。


空港の絡まない数少ない改善点が、千葉線の朝ピーク時4連2本の6連化。都のリリースでは、浅草線6連運用(京成持ち)の消滅も謳われています。
いずれも尋常ならざる混雑を呈していた列車だっただけに、純粋に朗報でしょう。
もっとも、改正に伴う車両増備は全くありませんから、増結した分どこかで減る可能性はあるわけで…。
特に、4連・6連・8連入り混じっている高砂〜上野折り返し系統の運用は気になる所です。


全般に言えるのは、競争原理に即した改正だなあ、と。
昼間のエア快は高砂〜羽田系統(高砂泉岳寺各停)の格上げです。各駅停車の増便が無ければ(どうも無さそう)通過駅は本数純減に。
特に乗降客の多い立石はご愁傷様としか。
でも立石は、京成では数少ない独占エリア。イブニングライナーも、減便してもお客さんは新時刻に合わせて上野にやって来るでしょう。
安定顧客は軽んじてでも、狙うは船橋(勝田台もか)逸走客の取戻しとリムジンバスや羽田空港への対抗。
羽田増強ばかりで三浦方面につゆほど触れない京急も考え方は一緒でしょう。


現状での昼間の押上線優等や夜間の成田空港行は、正直空席ばかり。
そこにあえてテコ入れした今回の改正が、果たして吉と出るか凶と出るか。興味津々です。