先島諸島・島つぶしの旅-2

2日目の朝、小雨が混じるなかホテル前の石垣港へ。港内の時点で、海はエメラルドに染まっています。
 

本土から見れば、沖縄県自体がある意味で「離島」。
でも本島から見れば石垣や宮古が離島。そしてこの地では、離島と言えば石垣以外の八重山の島々を指します。
石垣港はそれら離島への航路の集積地。便数もかなりのものですが、欠航がちらほら見受けられるのは気になります。
天候のせいか、はたまた需要がないのか…
 
ともあれ、我々が乗る高速艇は定刻通り無事出港。あれよあれよと加速します。
他島への船とデットヒートを繰り広げる一幕も。船長、ユーロビートとか掛けてないですYOね。
 
約40分でこの旅2島目(さすがに沖縄本島はカウント外かと)、西表島は大原港に着岸。
11名程まとめられて観光バスに乗り込むと、まず現れたのは島に2台しかない信号機。
もっとも交通は疎らで、子供達の教育の為だけに取り付けたとの由。
右折すれば島のメインストリート、「というか、この道しかありません」との運転手さんの正直な案内に車内が和みます。
西表は本島に次ぐ沖縄第2の面積を誇る島ですが、人口は2000人。石垣(4万超)とは比べようもありません。
 
バスは仲良川の河口を高々と跨いで岸辺に停車。遊覧船に乗り換えて川を遡ります。

 
両岸には手付かずのマングローブ林がどこまでも続きます。
干潮を過ぎたばかりなので越えられないかも、と予告があった浅瀬をどうにか抜けると、朽ちかけた桟橋が現れました。
遊歩道を進むと、現れたのはサキシマスオウノキなる巨木。

  
時折ざっと降る雨が、ここでは殊更南国感を引き立てます。日本じゃないみたいです。
 
河口まで戻り、再びバスへ。途中信号機で止められ、ここが2ヶ所目の…ではなく、工事用の信号。
西表島では今、道路の拡張工事が盛んに行われています。走り易さの差は歴然。
しかし立派な歩道に人影はなく、車の速度は上がりイリオモテヤマネコとの接触事故が激増。
「こんな小さな沢に立派な橋が架かるんですよ。皆さんの所でもそうなんですかね」と運転手さんも複雑な表情です。
 
やがてバスは3島目、由布島の対岸で停止。その距離はごくわずかです。
両島を結ぶのは道路橋でも船でもなく…水牛。

 
かつて有人島だった由布島は、台風被害を契機に全住民が移住。現在は島自体が植物園として観光化されています。
植物専門家のはずの相方は、熱帯植物のオンパレードに分からない分からないと首をひねり続けます。
 
昼食後、再び水牛車で西表島へ。ちなみに水牛と御者は基本的には毎日同じペア。どこかの電鉄会社みたいです。
帰りの子はよたよた蛇行したり、途中で用を足したり、マイペースなのかいっぱいいっぱいなのか…(笑)。
 

後進の育成にも余念がありません。
 
車を降りて振り返れば、いつの間にか青空が。海は鮮やかさを増し、気温がみるみる上がっていく。
これだよ!これが求めていた沖縄だよ!

 
大原港まで戻り、次に目指すは4島目の竹富島
高速艇は朝のルートを戻り、石垣港に着岸しそうなほど接近してから、くるり
きびすを返します。
 
竹富港を出たバスは幹線道路を外れると砕けたサンゴが敷き詰められた未舗装の路地へ。
赤瓦の伝統的建築で統一された集落は、独特の雰囲気です。

 
観光コースは水牛車とグラスボートの2択。今日は荒天でグラスボートが欠航し、牛さん大忙しです。
 

で、君は牛なのかトナカイなのか?
 
港へ戻る送迎バスは、途中「星の砂」を拾える海岸へ立ち寄り。
元来ヲタの我々は、この手の地味な作業が大好きで集合時刻寸前まで砂探しに没頭。
それなりな成果を挙げて駐車場に戻ると…バスがいない(汗)。
他の観光客を送迎していたバスに乗せてもらって、どうにか事なきを得ました。
 
本日3度目の高速艇は竹富島の裏手へと回りこみ、西表島との中間にある小浜島へ。これで4島目です。
竹富島とは打って変わって、大規模なリゾート開発が行われたこの島。本日はそのリゾートに宿泊です。
いや、結婚式の夜もそうだったけど、つくづく分不相応な所に案内されているなあ…(汗)。
 
だが問題は夕食。ホテルのレストランは当然、高い。
出発前は「町に出て行けば何かあるでしょ」とか言っていたのですが、いやはや甘かった。
何せこのリゾート、港から入口よりそこからフロントまでの方が遠い(もちろんバスだ)という、巨大っぷり。
雨だって降っているし、とても歩いて行ける(そして帰ってくる)状況ではない。
 
恐る恐るフロント係に「出来れば夕食は町に出て…」と切り出す。
「それでしたらこのリストを。電話すれば迎えの車が来てくれます。」
真の高級施設は、自前のレストランに客を囲うなどしないのだと、いたく感心しました。
相方は抜け目なく一押しの店を聞き出し、やって来たライトバンで辿り着いたのは小さなお店。
 
さとうきびぐるなび
 
郷土料理のコース1本のみ、という漢気あるメニュー。
 

お魚が、ラフティーが、島豆腐が、アダンのチャンプルが…んん〜っ。
昨日といい今日といい、八重山の食のレベルは半端無いです。