巨星、また一つ

日曜日は新聞の配達が遅い。
空っぽの郵便受けを睨んで出勤し、外泊から戻って昨日の新聞を開いたところで衝撃。


鉄道作家の種村直樹さん死去…「鉄道ジャーナル」などで活躍(レスポンス)


多分我々の世代の鉄にとって、方向性は全く違えど宮脇俊三と並ぶ2大巨頭であった種村先生。
ネットも携帯電話も無い時代、読者とのネットワークを構築する事により勢力を増すその姿は、実に独創的かつ情熱的でした。
かくいう自分も15年ほど前、周遊きっぷの取り扱いを巡る質問の手紙を出し、TTTT会員に。
お姿を拝見したのは外周の旅完結の場で一度きり(声は掛けそびれました…)。
それでもどこか親近感は抱いてました。


某巨大掲示板ではほぼ揶揄の対象。独特の執筆スタイルに批判も多かった。
筆致の衰えも顕著で、ジャーナル誌が関係をばっさり断ち切った時も致し方ない事だとは思った。
でもどこかしらで繋がっていたくて、年賀状だけは毎年出していました。


今年、立春も間近な頃に頂いたお返事。「お愛らしい奥様と末永くお幸せに」
乱筆極まるいつもの字ではない、女性めいた直書きのメッセージ。


正直、覚悟はしていました。割と冷静に受け止めました。
でも、「旅行貯金」だの「下車駅増殖」だの難解な用語に四苦八苦しながら単行本を貪り読んだあの頃を、ちょっと思い出しました。


ご冥福をお祈りいたします。