誰もが望みながら 永遠を信じない
ウチのウェブサイト、昨日で開設10周年でした。
ご愛顧?ありがとうございます。
…というか、10周年企画、何も用意してませんでした。しりとりで手一杯です(笑)。
ブログさえ更新しなかったんだもんなあ。
それにしてもつらつら振り返るにつけ、10年何も変わっていないですね、自分。
いやいやお前転職したじゃん、というツッコミも来そうですが、所属云々の問題ではなく。
キャラというか、思考回路というか、行動様式というか、ともかく微動だにしていません。
それはそれで結構ではありますが、そろそろ自分の年齢を冷静に見つめ直そうよ、ねえ。
…などと前フリしておきながら、本日はAnimelo Summer Live参戦です。
一緒だ!例年と全く一緒だよ!!(去年は仕事上断念しましたが)
2年ぶり6回目の参加となる今回、何はともあれ座席が凄かった。
入手時から期待にうち震えていましたが、実際来てみればステージからも花道からも一桁めの超良席。
ここ、ヤフオクか何かに数万円つぎ込まないと入手できない席だよね、普通。
て言うか、確実にブルーレイに映りこむよね?(そこか)
なんかもう、開演前からテンションがやばかったです。
大御所のJAM PROJECT・水樹奈々不在という賭けに出た今年のアニサマ。
正直開演前には、SKILLを叫ばずに夏が終われるかー!という意識もありました。
元来アニサマは歌手のイベント。田村ゆかりでさえ最初はアウェー感が漂っていたものです。
タイアップだらけのここ数年、ラインナップにはずっと違和感を覚えてきました。
だけど今回、ミルキィと七森中のコラボが本当に素晴らしかった。こんな化学反応があるのか。
なるほど、新しいアニサマとはこういうものなんだな、とようやく腑に落ちた気分です。
凄みを増した黒崎真音、JAMばりの気合を見せたGRANRODEO、トリの大役を全力で果たした茅原実里。
充実のステージに加え、やはり座席の効果は絶大。
小野大輔の怪しい笑顔、転びかけて苦笑の栗林みなみ、技術の壮大な無駄遣い(褒め言葉)の初音ミク。
前過ぎてサブステージは後ろから眺める格好になりましたが、それもまた一興。
振り向きざまの喜多村英梨の表情に、どきり。全部肉眼で見えます。凄い。
本来、全出演者の感想を箇条書きにしたい位のライヴだったのですが、何せ今回はシークレットゲストが…
自分にとって今年のアニサマ、シークレットゲストの衝撃がほぼ全てでした。
去年辺りから大物が続々と登場。不参加の昨日には森口博子が熱唱したとか。
ならば今日は串田アキラか、林原めぐみか…井上あずみとか来たら凄いな。
期待はむやみに高まっていたのですが、しかしコレは予想出来ませんでした。出来る訳がない。
小松未可子が観客を煽り始めた時点で、ゲストが来るぞとは思いました。
登場したのはなんと織田哲郎(最初、小田和正と勘違いしていたのは内緒)。
コラボして歌ったのは「DAN DAN 心魅かれてく」。
FIELD OF VIEWじゃないですか、坂井泉水作詞じゃないですか。うわあ。
未来永劫ZARDファンの自分、卒倒しそうでした。
さらにソロ曲を熱唱。正直知らないアニソンでしたが、嬉しかったですねえ。
織田さんってスペインで強盗に首締められて、声帯を潰したはず。歌えるんだ…。
だけど考えてみれば、織田さんって今年のアニサマテーマ曲の作曲者なんですよね。
自分は予想できませんでしたが、察しが付いていた方も居たのではと思います。
だけど2万数千人のなかで、この先を予測できた人は皆無に違いありません。
「ここでもう1人」
織田さんがボソッと、何でもない事のように呟きました。
「…上杉昇」
待て。
ちょっと待て。
今、上杉と言ったのか?上杉昇と?ホントに?
WANDSの初代ヴォーカルじゃねーか!
思わず自分、その場に突っ伏しました。
前列の3人連れ(男)が抱き合っていました。出来ればその輪に加わりたかったくらいです。
「この曲、滅多に生で演らなかったよね」と親しげに言葉を交わすステージ上の2人。
いや、上杉さんのアニソンって、1曲しか知らないけど。アレか。やはりアレなのか。
イントロが流れた瞬間、さいたまが揺れた。
かぶせるように、織田哲郎渾身のギターサウンドが響き渡る。
「世界が終るまでは...」
90年代バンドサウンドの、頂点を極めた曲。
ついでに、非アキバ系カラオケにおける自分の十八番(笑)。
「大都会に 僕はもう一人で−」
わずかワンフレーズで、再びさいたまが揺れた。
WANDSだ。往時とビジュアルが全然違うけど、この人間違いなくWANDSの上杉昇だ。
泣いた。
アニサマのセットリストには、これまで何度も鳥肌が立つような思いをさせてもらいました。
だけど「詩人の旅 from Contact」も「Shooting Star」も、本人のライヴに行けば聞けます。
WANDS全盛期の頃、自分にライヴに行く趣味はありませんでした。
かつてWANDSと上杉昇は、円満ではない別れ方をしています。
上杉さんがWANDSの曲を歌う事は2度と無いだろう。自分が聞ける機会も絶対無いだろう。
そう信じていました。
まさか今日ここで。織田さんとのコラボで。しかも自分の席はアリーナ最前方で。
直後の休憩の間、一歩も動けませんでした。
一つだけ。ただ一つだけ欲を言うならば。
もし坂井泉水さんが存命なら、ここに来て「マイ フレンド」を歌ったのでしょうか。
それを思うと、胸が締め付けられます。
でもだからこそ、今日の感動を大切にしたい。
生きていれば、生きてさえいれば、何だって起こるんです。
確かに今日、自分は2万数千人の観客と共に奇跡を目の当たりにしました。
「歌は生きていく希望」
そんな一見うすっぺらいフレーズを、本気で信じました。
幸せです。